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通勤災害に遭ったら労災と任意保険どちらの補償を受けるべき?

2020年09月18日
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通勤災害に遭ったら労災と任意保険どちらの補償を受けるべき?

労働者災害補償保険法では、労働者が労災補償を受けられる場合について規定しています。このうち、労働者が、自分の住居から就業場所に出勤する際に負傷した場合などを通勤災害として(法第7条第1項第2号、第2項、第3項)、受給できる保険給付の内容を定めています。

もっとも、通勤災害に該当するケースの中には、自動車が関係していることも多く、加害者が自動車に乗っていたときには、損害保険が適用されることになり、保険会社から補償を受けられるケースもあります。

それでは、通勤災害であり、かつ、交通事故でもある場合には、労災保険関係の給付と保険会社からの賠償金と、どちらの補償を受けるべきでしょうか。双方の制度を参照しながら、ベリーベスト法律事務所 岸和田オフィスの弁護士が解説します。

1、通勤災害で使用できる保険とは

労働者が通勤途中に事故に遭い怪我をしてしまったとき、治療費をはじめとして、怪我をしたことにより仕事ができなくなってしまった場合の休業損害ななど、受給できる補償がいくつか存在します。

では、労働者は、具体的にこれらの補償をどこから受け取ることができるでしょうか。通勤災害で負傷した労働者に対する保険として、次に挙げるものが適用される可能性があります。
なお、通勤災害をはじめ労災事故によって怪我をしたとき、健康保険を使用することはできないことに注意する必要があります。

  1. (1)労災保険

    労働者災害補償保険法では、通勤災害に該当する要件について、原則として移動経路を問題としており、移動手段は問題としていません。したがって、公共交通機関か自家用車であるかは関係なく、通勤途中で事故にあった場合には、通勤災害として労災保険の適用を受けることができます。

    労災保険が適用された場合、療養給付として治療費の支払いを受けることができます。さらに、怪我により仕事を休まなければならなくなり、収入が減ってしまったときは、休業給付および休業特別支給金を受け取ることができます。

  2. (2)任意保険

    通勤の途中で交通事故に遭ってしまったとき、本来は、交通事故の加害者が被害者である労働者に対し損害賠償責任を負いますが、大抵の場合、加害者が加入している保険会社が、加害者に代わって損害賠償として治療費などを負担します(一括対応といいます)。

    保険会社から被害者である労働者に支払われる賠償の内容としては、労災保険と同様に、怪我をした際の治療費をはじめとして、怪我をしたことにより仕事を休んだ際の休業損害などがあります。

2、補償内容に違いはあるのか

これまでみてきたように、労働者が通勤途中で交通事故に遭ったとき、適用できる保険として労災保険と任意保険が存在することが分かります。それでは、実際に労働者が通勤途中で交通事故に遭い怪我をしてしまったとして、いずれの保険を適用するのがいいのでしょうか。

  1. (1)治療費

    労働者が治療のために整形外科などに通う場合、治療費が発生しますが、労災保険と任意保険のいずれを適用する場合であっても、怪我の治療として必要かつ相当な範囲で治療費が支払われますので、ふたつの保険に違いはないといえるでしょう。

  2. (2)休業関係

    労働者が、怪我の影響で仕事を休まなければならなくなったとき、いずれの保険を適用した場合でも休業に対する賠償金が支払われ、損害の補填がなされます。もっとも、実際に支払われる金額は、双方の保険で異なる点があります。

    まず、労災保険では、通勤災害の場合、休業給付として、労働者について算定された平均賃金の60%が支給され、さらに、特別支給金として、平均賃金の20%が支給されます。したがって、合計すると、労働者の賃金の80%が支払われることになります。

    一方で、任意保険では、交通事故による怪我で就労できなくなってしまった場合、休業損害が支払われます。休業損害の具体的金額は、労災保険における休業給付とは異なり、原則として減った分の収入の全額が支払われることになります。

    そうすると、休業損害の関係では、任意保険から損害賠償を受けた方が有利といえるでしょう(労災保険から8割を受け取った後に、残額を任意保険会社に請求することもできますが、ここでは、「労災保険単体では減った収入の全額が補償されない」という点に着目しています)。しかし、後に述べるようなケースでは、労災保険を適用した方が有利な場合があります。

  3. (3)後遺障害関連

    通勤途中に交通事故に遭い怪我をしてしまったとき、いずれの保険から治療費の支払いを受けるにしても、一定期間通院治療を受けることとなります。一定期間通院を行っても症状が改善しない状態となった場合、症状が固定したものとして、後遺障害申請を行うことがあります。

    一般的に、交通事故による怪我を原因とする場合には、自賠責に対して後遺障害申請を行い、後遺障害等級認定を得ることができます。なお、後遺障害認定の制度は、労災保険にもほぼ同様の制度が定められており、労災に関して後遺障害認定を受けた場合には、等級に応じて障害年金などの補償を受けることができます。

    このように、双方の保険には、後遺障害に対する補償が定められています。実際に支給される金額は、双方の保険で違いがあります。

    以上に述べたように、労災保険と任意保険とでは、名称に違いがあるとはいえ、受けられる補償内容には重複している部分も多くなっています。

3、どちらの補償を受けるべきか

  1. (1)優先関係はない

    前述のように、労働者が通勤途中に交通事故に遭った場合、通勤災害として労災保険給付の対象になると同時に、交通事故として、加害者加入の保険会社に賠償請求することも可能です。それでは、このような場合に、労働者はどちらの保険から給付を受け取るべきでしょうか。

    結論からいいますと、労働者はいずれの保険に対しても請求を行うことができます。双方の保険は、制度運営主体が異なり両立するものですから、「交通事故であり、加害者加入の保険会社に請求できるのだから、労災保険に対して請求することはできない」とはならないのです。確かに、労災保険からすれば、「加害者加入の保険会社に請求できるならばそちらにしてほしい」と考えるかもしれませんが、それは、実際に労働者に保険給付を行った後に発生する求償の問題にすぎず、給付を受ける労働者には直接関係しない事情です。

    もっとも、いったん労災保険または任意保険から補償を受けた場合、相互間で受給調整がなされますから、たとえば、労災保険から治療費の支払いを受けた場合、任意保険に対して再度治療費を請求することはできません。要するに、当たり前のことですが、「二重取りはできない」ということです。

  2. (2)差が出るのはどのような場合か

    上記のように、労働者が通勤途中で交通事故に遭った場合、労働者は、労災保険または任意保険のいずれかに請求を行うことができます。しかし、双方の保険で結論が変わってくることがあります。

    ①労災保険に慰謝料は含まれない
    労働者が、通勤途中で交通事故に遭って怪我をして、治療のために一定期間通院を強いられた場合、加害者に対して通院期間に相当する慰謝料を請求することができます。もっとも、労災保険から支払われる補償の中には、精神的損害に対する賠償は含まれていません。したがって、精神的損害に対する賠償を請求しようとすれば、治療費等を労災保険に請求していた場合でも、別途任意保険に対して請求する必要があります。

    ②過失割合が影響してくる
    労働者が交通事故に遭った場合、交通事故の具体的状況によって、労働者と加害者の過失割合が問題となります。仮に、労働者と加害者の過失割合が10:0でない場合、治療費等を労災保険に対して請求するか、任意保険に対して請求するかによって、結論が変わってくることがあります。

    仮に、交通事故の具体的状況から、過失割合が9:1であったとして、任意保険に対して治療費等を請求する場合、確かに支払い段階では、「過失割合が9:1だから、かかった治療費の9割のみ支払います」といった対応にはなりません。しかし、最終的に示談する場合、過失割合からして、任意保険が過剰に支払っていた1割分の治療費は、慰謝料などの別の費目から差し引かれることになり、結果的に、慰謝料金額が目減りすることになります。

    これに対して、労災保険の場合、労災保険制度の制度趣旨が、労働災害により負傷した労働者の生活を保障することにあるため、労働者の過失の有無は基本的に考慮されません。したがって、労災保険から治療費として支払われたものが、後日、過失割合にしたがって他の支給項目から差し引かれるなどして、慰謝料金額が目減りしてしまうことはありません。

    このように、労災保険と任意保険の双方から補償を受けられるような場合でも、交通事故の具体的内容によっては、最終的に受け取れる金額に違いが生じることがあります。

4、まとめ

これまで述べたように、通勤災害であり交通事故でもあるような場合、適用できる保険の種類や制度によって受給できる賠償金の金額に違いが出ることがあり、制度の比較をしながら上手に使い分けることが必要になります。

特に、労災保険制度と自賠責保険・任意保険制度の関係は複雑なことも多く、また、相互に調整が必要な場合も多いです。ベリーベスト法律事務所 岸和田オフィスでは、交通事故と労災の双方に精通した弁護士がおりますので、ぜひ一度相談されることをおすすめします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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