過払い金が請求できるか知りたい! 弁護士への相談に必要な持ち物は?

2019年04月26日
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過払い金が請求できるか知りたい! 弁護士への相談に必要な持ち物は?

裁判所が発表している「地方裁判所における民事第一審訴訟事件等の概況および実情」によると、平成28年の「過払金返還請求訴訟」新受件数は4万7352件でした。これは過払い金を請求した末、裁判に至った件数であるため、実際にはもっと多くの方が過払い金請求を行っていると考えられます。

過払い金請求は、広義の意味で債務整理のひとつです。非常に大雑把にいえば、平成17年以前に借金をしていた場合、払いすぎていた利息が返ってくる可能性があります。

過払い金請求について、自分はどのくらい返ってくるのか気になるものの、手続きがよくわからない、自分で手続きできるのだろうかなど疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、岸和田オフィスの弁護士が過払い金請求について解説します。

1、過払い金とはどのようなものか?

過払い金請求を検討する前提として、そもそも過払い金とはどういうものなのかを知っておきましょう。

「過払い金」とは、その名のとおり、払いすぎたお金のことです。もともとサラ金やクレジットカードのキャッシングなどの借金については、グレーゾーン金利というものが存在しました。

グレーゾーン金利は、利息制限法と出資法という2つの法律の間にありました。利息制限法による上限金利を超え、出資法による上限金利に満たない金利のことです。借金をする人が応じていれば、グレーゾーン金利が採用されていたのです。

しかし、昨今、裁判所がグレーゾーン金利を違法なものと判断する傾向が強くなっています。今までグレーゾーン金利が適用されてきたものについても、計算をし直し、払いすぎたものを返すべきという判断がなされる可能性が高まっています。

このような経緯から、今まで借金で苦しんできた人が、過払い金請求によって得た金銭を、他の借金返済に充てることができるようになったのです。

2、過払い金はある? 確認の仕方

過払い金の請求を行って実際に返金されるケースは、借入期間が7年以上で金利18%を超えているケースが中心です。

過払い金がいくらあるのか確認するには、過去に取引があった金融機関に対して履歴を請求することがひとつの方法です。取引履歴を確認することで、どのくらいの過払い金が発生しているのか調べることができます。

しかし、人によっては、複数の金融機関について調べる必要があるでしょう。各金融機関に対して書類作成や送付、書類の分析などを個人で行うことは非常に大変な作業です。弁護士事務所では、過払い金請求についての相談を無料で実施しているところも多くあります。弁護士の無料相談をまずは利用してみることをおすすめします。

3、過払い金請求の注意点は?

過払い金を請求するにあたって、いくつか注意したいポイントがあります。まず、金融機関との取引がなくなってから10年で時効が成立してしまうため、それ以降は過払い金請求ができなくなります。取引関係がなくなったとは、いわゆる完済日を指します。

もちろん現在でも返済を続けているような場合は、時効は問題にはならないでしょう。ただし、複数の金融機関から借り入れがあるような場合は、中には時効にかかってしまっている取引もあるかもしれません。

また、過払い金請求をした人に関しては、信用情報機関に記録が残るといわれています。これにより、過払い金請求をして借金をなくしたあと、クレジットカードを新しく作ろうとしても作れなかった、という話を聞き、不安に思っている方もいるかもしれません。

信用情報機関への記録登録については、状況によりどうなるのかが異なっています。まず、完済していれば信用情報に影響が出ることは一切ありません。しかし、現在も返済中であり、過払い金請求と同時に任意整理を行った場合は、信用情報に記録が残ります。その場合に限り、カードの更新ができない場合や、ブラックリストに載り、キャッシングができなくなる可能性があります。

4、相談するならどっち? 弁護士と司法書士の違いは?

過払い金請求について、無料で相談することができるサービスを提供している事務所が数多くあります。これらの相談をするにあたっては、そもそも弁護士と司法書士の2種類の職業があるため、どちらにしたらよいのかわからない方も多いはずです。

双方の職業に違いがあるのでしょうか。

もともと司法書士はこのような法律関連の交渉ごとをすることができませんでした。しかし規制緩和によって、140万円までの事件については取り扱うことができるようになっています。

借金の金額が低ければ弁護士でも司法書士でも変わらない手続きになる可能性はありますが、140万円を超える案件については、弁護士を依頼する必要があります。また、過払い金請求だけでなく、個人再生や自己破産など、そのほかの債務整理手続きについては弁護士しか取り扱うことができません。

最初は司法書士に頼んでいて、途中からそのほかの債務整理も行う必要があると判断したときは、途中から弁護士にも相談する必要があるということです。したがって、過払い金請求以外の債務整理手続きも検討したいと考えている場合は、最初から弁護士に相談することをおすすめします。

5、費用について

弁護士に依頼する費用としては、着手金と成功報酬の2つになることがほとんどです。これらの金額については、各弁護士事務所で自由に決めることができるため、各事務所に問い合わせなければ、正確な金額はわかりません。 しかし、過払い金請求の場合、弁護士事務所では初回相談を無料としているところも多くあります。また、取引履歴の請求は無料で行ってもらえる事務所もあるようです。 無料相談では、費用や過払い金の額などを総合的に検討したうえで、依頼するかどうか決めることができます。弁護士事務所と聞くと敷居が高いイメージを持たれる方が多いですが、近年は気軽に相談できるようになっています。 なお、ベリーベスト法律事務所では、ホームページ上で明確に料金を掲載しています。ぜひ参考にしてください。 過払い金請求・任意整理の費用

6、相談に必要な情報、持ち物は?

過払い金請求について弁護士に相談するときに必要な情報や持ち物について、解説します。

簡単にいえば、どこから借りたのかわかる資料や、いつ返したのかといった情報が明らかになる書類はあったほうがよいでしょう。具体的には、金銭消費貸借契約書や返済に関する振込明細書、通知書や督促状などです。

また、預金通帳には借り入れや返済の記録が記載されていることもあります。これらの記録で、取引履歴を請求する金融機関を把握することなどにつながります。さらに、日記や家計簿なども役立つことがあります。

弁護士などに相談する際は、これらの書類などをできるかぎり集め、一式持参するようにしましょう。仮に、資料や記録がないような場合は、記憶を頼りに書き出してみて情報を整理したものを持参することをおすすめします。こうすることで、取引履歴を請求する金融機関を絞りやすくなるからです。

7、まとめ

過払い金請求は、多く払いすぎた金利を返還してもらうことのできる手続きです。返還されたお金を他の借金返済に充てることなどが可能になります。

グレーゾーン金利の問題が指摘されるようになってから年数がたちましたが、現在も行われている手続きです。過払い金があるかどうかわからない場合でも、弁護士などの専門家に相談してみるとよいでしょう。とはいえ時効がありますので、検討している方は急いで手続きすることをおすすめします。

過払い金請求をするかどうかでお困りの方は、ベリーベスト法律事務所・岸和田オフィスまでご連絡ください。岸和田オフィスの弁護士や過払い金対応チームが力を尽くします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています